今年も北海道の夕張メロンが初競りにかけられ、2玉で500万円という高値が付きました。
この初競りで付けられる高額な落札額をご祝儀価格と呼ぶそうです。
ではこのご祝儀価格での金額は、仕入とみなされるのでしょうか?
答えは直接競りで落札しているので全額仕入額とみなされます。
通常であれば、仕入れたものは自社の利益を上乗せして販売しますが、この時ばかりは仕入先が赤字にて販売することが恒例となっているそうです。
では、 なぜご祝儀価格で損失を出してまで競り落とすのでしょうか?
一番の要因は、広告宣伝効果ではないでしょうか?
毎年恒例の初競りは、テレビ、新聞、最近ではネットニュースなどで放送されるので自社の名前を大々的に取り扱ってくれ、宣伝効果はかなり大きく期待できます。
それにより集客が高まると、相乗効果で他の販売も見込めるので、そちらの利益で高額落札分の損失をカバーできるかもしれません。
落札後、すぐに食べられる鮪やメロンなどは取得し販売してしまえば、その期に全額費用計上されますが、カニを水槽で展示するなどの場合はご祝儀価格が、取得価格とされ減価償却されることになります。
減価償却期間が終わる前に販売した場合などは、その期に未償却残高が全額費用とされます。